あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
入った(はいった):
沖の方に、少し大きめのうねりが見えたとき、「入った〜」と言う。
何がどこに入ったのかは定かではない。
同義語で、「出た〜」「来た〜」もあるらしい。
「入った」ら、波待ちをやめて少しでも良いポジションを確保して、誰よりも先にテイクオフすることを目指して、うねりのピークになりそうな位置へサーファー達は一斉に移動を始めるのである。
1つの波には一人しか乗れないのがサーフィンの基本的なルールなので、先にテイクオフすれば、その波は自分の好きなように乗ってしまって良いのだ。
このルールがある限り、自分より上手いサーファーが近くに居ると、自分はその海では決して良い波に乗れないのだ。
乗れっこないのである。ブツブツ・・・
パオーン:
大声を出すときに言う台詞の代表。
良い波で思う存分サーフィンし、体力も気力も使い果たして海からあがり、サーフボードを担いで帰路につく際、まだ波があるのをちょっと勿体なく思いながら、波に向かって青春の雄叫びをあげるのだが、その時に「ヤッホー」じゃおかしいし、「アー」じゃアホみたいだし、「バカヤロー」では意に反するということで、結局「パオ〜〜〜ン」と叫ぶ。
悪いか?!
でもたぶん、他の人には何を言っているのか意味不明でキモチワルーだと思うので、よい子のみんなはこの言葉を使わないように。
パチもん:
主に「偽物」や「安物」の総称。
あらゆる物、行為、状態に適応可能な、便利でいかにも大阪らしい大阪弁である。
転じて「おまえごときがそんな高級な物買えるわけない。もし買えても似合わんし、使いこなせんよ。」という皮肉を、ユーモアたっぷりに発する言葉でもある。
ちなみに、私の人生もパチもんであるのは言うまでもない。
鼻ボタ(はなぼた):
鼻から海水がダラーっと出てきて床にボタっと落ちる様子。
サーフィン後、着替えてほっと一息つく頃、ちょっと下を向いた時に鼻からダラーっと海水がよく出てくる。
ワイプアウトして、海中でぐるぐるかき回されて、鼻の奥にたっぷりと海水を充填してあるからだろう。
着替えを終えてちょっと体が温かくなってくると、安心したように海水達は外を目指すのだ。
なぜ「鼻ダラ」でなく「鼻ボタ」と言うのかといえば、労せずにラッキーを授かるという諺である「棚からぼた餅」に引っかけたからである。
「鼻からぼた餅」→「鼻からボタ(っと水が落ちる)」→「鼻ボタ」となる。
ちなみに、どこに海水が溜まっているのか分からないが、サーフィンの数日後に出てくることもある。
いや、もっと酷いときには数ヶ月後や1年後ということもある。
この場合は、よく似てはいるが海水でなく鼻水のごく薄いものだろうと想像できるが、なぜそうなるのかは、サーフィン界の七不思議の一つだ。
この言葉も、たぶん世の中で4〜5名にしか通じないので、よい子のみんなはこの言葉を使わないように。
パーリング:
テイクオフしようとパドリングしている最中、あるいは波に乗っている最中に、サーフボードの先端が水に刺さってしまってコケることを言う。
初心者がテイクオフしようとする際に、いよいよボードの後ろが波に持ち上げられて・・・という段階でこのパーリングになりやすい。
いや、絶対になる。 ならいでか。
その時、ボードの先端がある程度水中に入ると、今度はボードの浮力でおしりから勢いよく飛び出してくることになるので、ボードがポーンと空中に飛んでいる様子が見られることが多い。
そのボードが他人に当たると怪我をさせてしまうことになるので、パーリングしてもボードを飛ばさないように注意しよう。
飛んだボードが自分の頭に落ちてきて頭に刺さった仲間が居る。
次の日からは、頭に絆創膏を貼ってサーフィンすることになるのだが、少し離れていても絆創膏が目印になって、誰か分かりやすかったのでよしとしよう。
熱帯の海では怪我が悪化することが多いらしいが、日本のような温帯〜亜熱帯程度なら、海水に浸すことで怪我が早く治るように思う。
余談だが、寒い時期にちょっとした風邪、微熱程度なら、「さぶ〜」と言いながら海に入ると不思議と直るみたいである。
海は自然のドクターなのかもしれない。
不断実行(ふだんじっこう):
四文字熟語である「不断努力」と「不言実行」を組み合わせた、というより間違えて混じってしまった、一見正しく見える不思議な四字熟語。
ある時サーフィン仲間で今年の目標としていくつか掲げた中の一つだったのだが、別の友人に指摘されるまで誰も気づかなかったくらい見事な間違いっぷりだった。
その意味は「絶えず実行し続ける」とでもなるのだろうか。
何を実行するのかはわからない。
そう言えば、その一年間も絶えずサーフィンを続けていたのだから、目標は達成されたということになる。
文句あるか?!
プルアウト:
波に乗っていると、進行方向の波が崩れてしまったり、パワーが無くなってしまったりして、このまま乗り続けても面白くないし、またテイクオフするポイントまでパドリングして戻るのもしんどくなるので意識的に波乗りを中断する行為。
意に反してコケてしまう”ワイプアウト”とは根本的な違いがあるのだが、ある程度サーフィンに慣れてくると、ワイプアウトでも一見プルアウト気味に見せることもできるようになってくるので、本人以外にはワイプアウトだかプルアウトだか分からないこともあるので注意が必要だ。 だまされてはいけない。
ちなみに、私たちヘタッピサーファーは波の根の根まで乗ることを「良し」としているので基本的にプルアウトはしない。
だから波の最後では必ずワイプアウトすることになっている。これ常識。
ボトムターン:
その名の通り、波のボトム(斜面を降り切った平らな部分)付近でターンすること。
ただ、特別な技と言うよりも、初心者レベルを過ぎた頃には自然と身に付いていることが多い。
テイクオフして波の斜面を滑り降りたら、この先ライディングを続けるためには左右どちらかにターンしなければならない。
そうしないことにはすぐライディングが終わりになるからね。
テイクオフしてまっすぐ滑り降りてボトムターン出来ないっていうのが、初心者の象徴である。
それだけだと、波に乗っている時間はほんの2〜3秒しかなく、そんな状態のサーファーを指して「直線ライダー」と言っていた。
私も長い期間「直線ライダー」として君臨していた。
ある時、突然横滑りが出来るようになる瞬間があり、それ以降はサーフィンが面白くてたまらなくなるのだが、そこにはちょっとしたコツがあることを私は知っている。
ここで披露してもかまわないのだが、教えてやらないことにする。
直線ライダー諸君。今日もひたすらまっすぐ進みたまえ。ワッハッハ。
基本的に意地悪なのだ。
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